2016年11月16日掲載

いつかF1チャンピオンに 大きな夢をめざす若きレーサー

前川涼輔

―レーシングカートで腕を磨き いよいよフォーミュラの世界へ

 オレンジの車体に「関西国際大学」の文字が映える。ドライバーとしてレースを戦っているのは、過酷なフォーミュラレースの世界で挑戦を続ける教育学部英語教育学科1年生の前川凉輔さんだ。

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―「めざすはF1チャンピオンです」

 そう断言する前川さんは、小学生のころに1000分の1秒を競うF1の世界に魅せられ、中1でレーシングカートデビュー。中学卒業後はNODAレーシングアカデミーで本格的にレース技術を学び、2015年、ついにフォーミュラレースの入門カテゴリー「スーパーFJ」でフォーミュラカーデビューを果たした。ここで好成績を収めることができれば、さらに上位カテゴリーの「FIA F4」から「F3」、そして「F1」へ――。ステップアップの先に見据えているのは、日本人がまだ成し遂げたとことのない「F1チャンピオン」という大きな夢だ。

 入門カテゴリーとはいえトップスピードは時速200km以上。レース中は一瞬も気を抜くことはできない。ひとつレースを走り終えるたびに詳細な走行データと向き合い、車のセッティングやドライビングを細かく修正して次のレースに臨む。自らを「慎重派」と評し、レース中も周回を重ねながら着実に順位を上げていくスタイルが持ち味だ。いま、レースを重ねるたびに実力アップの手応えを感じているという。

 「尊敬するフェルナンド・アロンソ選手のように、飛ばすところは飛ばし、抑えるところは抑える熟練のレース運びが目標です。冷静な計算と強い心を合わせ持つレーサーになりたいと思っています」

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―大学で「使える英語」を磨き 世界で思いっきり活躍したい

 世界で活躍するF1レーサーになるには高い英語力も必須だ。授業のほとんどが英語という、実践力重視の英語教育学科で学んでいることも、夢にまっすぐつながっている。

 「正直、高校まで英語は得意ではなかったんですが、レーサーには高いコミュニケーション能力が求められますし、世界で活躍するには英語力が欠かせません。実践的に英語が学べる大学に進学したいと思い、ここ関西国際大学を選びました。オープンキャンパスで英語の授業を受けた時、他大学に比べて先生と学生との距離が近いし、先輩も明るくてフレンドリーだったのに感動して、ぜひここで学びたいと思ったんです。ネイティブの先生からとことん英語が学べる環境で4年間しっかり力をつけて、卒業までに流暢に会話できるようになりたいと思っています」

 

 大学の講義を終えた後、週3~4日はジムで10kmのランニングと筋トレをこなし、実践練習には往復4時間かかる鈴鹿サーキットに通う。多忙な日々だが、トレーニングと同様に重要な活動であるスポンサー獲得のための営業活動にも力を入れる。

 「レース参戦費用、車両整備費用などに年間約700万円が必要なので、広く協賛を呼びかけています」と前川さん。さまざまな企業や組織に飛び込みでレースの素晴らしさを伝え、現在は4社から協賛を受けている。7月に岡山国際サーキットで開催された「OKAYAMAチャレンジカップレース第5戦」では、スポンサー契約を交わした企業の社員が応援に駆けつけてくれたことも力になり、3位という好成績で表彰台に上ることができた。

 「テレビには走行中のドライバーの姿しか映りませんが、サーキットに行けば、メカニックとのコミュニケーションや車両整備などの舞台裏も見ることができます。レースが緻密なチームプレーの上に成り立っていることが分かって本当に面白いので、ぜひ多くの人に応援に来てほしいと思っています」

 学生生活とレースを両立させながら、世界へ。未来のF1レーサーの活躍に注目したい。

KEYWORDS

※F1 言わずと知れたフォーミュラレースの世界最高峰。2016年の世界選手権には11チームが参加しており、ドライバーは各チーム2名ずつのわずか22人。3月から11月まで世界21か所でレースが開催され、第17戦にあたる日本GPは10月に鈴鹿サーキットで開催される。

※FIA F4 2015年に始まった新しいカテゴリーで、FIA(国際自動車連盟)世界共通の国際規格としてスタート。F1をめざす若手ドライバーが多く参加する。前川さんが現在所属しているスーパーFJの次のステップとして狙う場だ。

 

※スーパーFJ フォーミュラカーレースの入門的カテゴリーとして2007年にスタート。このカテゴリーの上位選手には、F1の日本GPのサポートレース「スーパーFJドリームカップレース」への出場のチャンスがあり、今年は前川さんも出場予定。若手レーサーの登竜門として注目されている。

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Profile 前川涼輔 まえかわ・りょうすけ
教育学部英語教育学科1年生

在籍チーム・・・TAKE FIRST
2010/4 カートデビュー(13歳)
2010/6 カートレースデビュー
2010/12 SL宝塚カートレース最終戦YAMAHA
フレッシュマンクラス 優勝(出場3戦目)
2011/4 鈴鹿サーキットレーシングスクール 入校




2016シーズンの成績

鈴鹿クラブマンレース
Rd 1・・・予選/7位  決勝/11位
Rd 2・・・予選/11位  決勝/リタイヤ
Rd 3・・・予選/6位  決勝/5位(入賞)
Rd 4・・・予選/12位  決勝/7位
Rd 5・・・予選/5位  決勝/4位




F-1前座レースS-FJドリームカップ

予選/11位 決勝/11位


サマーフェスティバルin岡山 スーパーFJクラス Rd4&Rd5
Rd 4・・・予選/7位  決勝/6位(入賞)
Rd 5・・・予選/7位  決勝/3位(表彰台)

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