2016年11月16日掲載

熱血講義で合格者が続々!

「先生になりたい」という夢をサポートするきめ細やかな教員採用試験対策講座

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 公立小学校の教員になるために必ず突破しなければならない関門が、各自治体が実施する「教員採用試験」だ。しかし、大学新卒者の採用は全体の3割に過ぎない狭き門。

そんな中、本学では現役の合格者数を毎年更新し続けており、2016年度も過去最高を記録するのべ43人の合格を達成。その原動力となっているのが本学オリジナルの「教員採用対策講座」だ。プログラムの作成や指導に中心的な立場で取り組む田上准教授、岡准教授、そして学修支援センターの大枝講師の3人にプログラムの特色と、教員育成にかける熱い思いを聞いた。

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━ 一人ひとりに向き合いながら教員への夢をバックアップ

 「本当に元気で前向きな学生が多くて。彼らの『教員になりたい!』という熱い思いをできるだけ応援したい。それだけです」

 そう話すのは、教育学部教育福祉学科の田上由雄准教授。現役で教員採用試験合格をめざす学生をサポートするプログラム「教員採用試験対策講座」の生みの親だ。

「私は、教育学部が発足した2007年から本学の教員を務めています。しかし普通のカリキュラムだけでは、せっかく小学校教諭免許状を取得しても、教員採用試験に現役で合格するのは難しい。教育学部の使命は教員を世に送り出すことですから、なんとか採用試験に特化した特別プログラムを用意して学生をサポートしたい。そんな思いから、学修支援センターの特別プログラムとして対策講座がスタートしたのです」

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 学修支援センターとは、学生の自立した学びをサポートするための学内機関だ。アメリカの大学の「ラーニングセンター」をモデルに、日本では1998年に関西国際大学が初めて設置。学修にまつわる学生のさまざまな相談に応じるとともに、学部のカリキュラムとは独立したTOEICや簿記などの資格試験対策講座を提供するなど、実践的なキャリア教育プログラムも提供している。

「教員採用試験対策講座」は、そんなセンタープログラムの一環として2008年にスタート。翌年、教育学部が三木キャンパスから尼崎キャンパスに移転したことを機にコマ数が増えて内容が充実。2011年には学修支援センター特命講師に教員OBの大枝明先生が加わってプログラム

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が拡充し、さらに2013年には、他大学で教員育成プログラムに携わってきた岡修一先生が准教授に就任したことで組織化が進み、教育学部の教員が広く連携して講座を運営する現在の体制が整った。

━試験範囲をもれなくカバー濃いプログラムで実力アップ

 その内容を見てみると、教職教養、一般教養(数学、国語、理科等の教科学習含む)、論作文、体育実技、音楽実技、図工実技、特別支援教育、模擬授業、面接など、教員採用試験で課される内容のほぼすべてを網羅する。春学期、秋学期中は月曜から金曜まで開講しているほか、春・夏の長期休暇中も春季特別講座(2~3月)、教員採用2次試験対策講座(7~8月)を休みなく開講するなど、その密度は圧倒的だ。
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 多くの学生は3年生の4月から受講を始め、教育実習を終えた11月に実施される「教員採用試験受験予定者団結式」で、晴れて合格した4年生から激励やレクチャーを受けて、合格を誓うのが恒例行事になっている。

 4年生になるといよいよラストスパートだ。まずは筆記の実力を徹底的につけ、7月には1次試験が順次スタート。夏休みには面接力を磨き上げて秋からの2次試験に備える。学生たちは教員と二人三脚のパートナーシップのもと、2年がかりで教員採用試験に合格する実力を磨くのだ。

 田上先生が発案し、大枝先生とともに基礎を堅め、岡先生が充実させて……。3人で10年がかりで築き上げたプログラムは、着実に実績を重ねており、今では100人近い学生が受講するようになっている。
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多くは、教育学部教育福祉学科こども学専攻のうち、主に小学校の教員をめざす教育専修コースの学生だが、近年では幼稚園教諭や保育士をめざす教育・保育コースや英語教育学科からの受講も増えている。合格者数も着実に増え、2016年度は過去最高の43人の合格を達成。

 「センタープログラムに多く参加した学生ほど合格率が高いことがデータではっきりわかっています。地道な努力は必ず実を結ぶのです」と岡先生は力強く話す。


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一実績がさらなる実績につながる 好循環を未来へ


 プログラムの充実ぶりもさることながら、何よりも大きな特色は教員と学生の「熱さ」と「近さ」だ。

 「小規模大学ですし、1年生からゼミや授業で一人ひとりと関わっているため、学生と教員の距離が本当に近い」と3人は口を揃える。教員の研究室前の自習スペースで、放課後や休み時間に即興の講義が始まることも珍しくないのだそうだ。


 「研究室を出たら、すぐそこに熱心に勉強している学生がいるんですから、頼まれなくても教えてしまいますよ」と田上先生は笑う。



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 多くの自治体が2次試験で課す面接や模擬授業に備えた指導も、希望者一人ひとりと向き合うマンツーマンスタイルだ。
 

 「面接は1人20~30分。10人指導しようと思えば5~6時間ぶっ通しになるのでさすがにくたくたです」と岡先生。それに先立つエントリーシートの作成や、論文・作文指導を担当する大枝先生も「一人ひとりが持っているいい個性を自然にアピールできるように」と考えると、つい添削だけでなく、一人ひとりのカウンセリングになってしまうそう。手間はかかるが「素直で前向きな学生ばかりなので、なんとか力を磨いて関門をくぐり抜けさせてあげたい」と力を込める。

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 そもそも田上先生、岡先生、大枝先生はいずれも元公立小学校教員で、さらには校長も経験している初等教育のプロフェッショナルだ。加えて、全国的にも有名な特別支援教育の専門家の中尾繁樹教授、「カリスマ校長」として教育界に広く知られる百瀬和夫准教授といった面々も本プログラムで教鞭をとる。現場を深く知る先生方の熱い指導が学生の潜在能力を大きく伸ばすのだ。残念ながら現役で不合格となっても、その多くが臨時講師として教育現場に入り、翌年以降の教員採用試験に再チャレンジする。2次試験を目前に控えた夏になると、毎年そうした卒業生たちも、面接指導を受けるために大学に戻ってくるという。

 「卒業しても教え子であることに変わりありません。講師を経験した卒業生たちは、ひとまわりもふたまわりも成長しているので教えがいがありますよ」と田上先生。

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 こうしてがんばる先輩たちの姿は1、2年生を刺激して大きなモチベーションになっているのはもちろん、合格者が増えるほど大学推薦制度の枠も増えるため、後輩たちのチャンスも広がる。採用自治体は関西が中心だが、千葉県や横浜市など関東で採用される現役生や先輩も増えており、卒業生は今や全国の小学校に広がっている。
 

 「教員への夢を夢だけで終わせたくない。そう思う人はぜひ関西国際大学に入学してほしい。やる気のある学生はしっかり面倒を見ることを約束します」


 来年以降もさらなる飛躍が期待できそうだ。



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教育学部教育福祉学科 教授 田上 由雄

神戸市にて公立小学校教員、校長を経て2007年より現職。小学校教育課程編成、学級経営の研究、小学校体育科教材開発の研究が専門。「教員採用試験対策講座」を立ち上げ、体育実技や模擬授業の指導などを担当。

教育学部教育福祉学科 教授 岡 修一

神戸市にて公立小学校教員、校長を経て、大学で退職後教員育成に携わった後、2007年より現職。小学校教育学、小学校特別活動の研究が専門。「教員採用試験対策講座」では教職教養や小学全科、面接指導などを担当

学修支援センター 大枝 明

大阪府豊中市にて公立小学校教員、校長を経て、2010年より現職。学習支援センター特命講師として学生の学習指導、キャリア指導にあたる。「教員採用試験対策講座」では、英語、国語、社会などの教科指導のほか、一般教養や面接指導も担当。

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